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 誰しも一度はハマッてしまった経験があるであろう『テトリス』。頭の中で瞬時にシミュレーションしながら、ひたすらブロックを組み立てていくという超シンプルなゲームながら、やみつきになってしまったファンは多いはずだ。

そんな多くの人を魅了してきた『テトリス』が、さらに隠れた効力を持っていることが判明した。なんと心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状に効くという研究結果が発表されたのだ。


 研究を行ったのは英国オックスフォード大学のエミリー・ホームズ氏。実験の流れはこうだ。気持ちが動揺するような映画を被験者に見せ、そのあとに雑学クイズに答える、『テトリス』をする、特に何もしないの三つのうちのいずれかのことをさせた。


 その結果、テトリスをした被験者のグループは、他の二つのグループと比較して強烈な映像のフラッシュバックを経験することが圧倒的に少なかったのである。この結果から、視空間スキルを使う課題をこなすと、トラウマの元となった過去の記憶がフラッシュバックするというPTSDの症状の一つを和らげることができるという結論に至った。

 
思わぬ効果を発揮したテトリス。もちろん正式な治療方法ではないが、こんな隠れた効力があるとはテトリスファンも驚きだろう。テトリスはシンプルながらも奥深いのである。
 
(文=佐藤 ゆき)
参照元:DVICE(英文)

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