何度も一緒に出張した今の財務官、韓国とのスワップ、韓国国債購入について説明にきてはくれましたが。これからこのテーマでツイッター討論しましょう!お待ちしてます!

片山さつき

財務省の中尾財務官が、あたふたと、私の室に、日韓スワップ協定、韓国国債購入について、説明に来られました。
90年代に、当時の千野財務官を支えて、一緒に何十回もワシントン、ニューヨーク、パリ、ロンドンと出張した、私の4年先輩です。

日韓スワップ協定については、昨年秋の段階では、韓国は、ユーロ危機のあおりで、外貨が取れないのではないか、と言われていました。その懸念があったので、韓国の財務省のほうからの要請で、円とウオン、ドルとウオンの通貨交換スワップ協定を大幅に拡大して結ぶことを合意し、すでに、協定を財務省同士で結んだとのことです。
 たしかに、その当時、ウオンがかなり下がっていて、ウオン売り覆面介入をずっとやっている韓国財務省からみても、危惧すべき事態になったのでしょう。そして、このスワップのニュースによって、ウオンが少し高くなったことは事実です。さらなる、極端なウオン安よりは、日本にとってましではないか、とそのメリットをおっしゃるわけですがね。それはとっても限定的な効果でした。今もその当時も、日本の輸出の通貨面での競争力は、対韓国や中国、そしてユーロ危機のおかげで潤うドイツに対して、不当に圧倒的に不利です。

 当時の、私をはじめ多くの論者が、「IMFを通さない支援は、万が一のとき、返ってこないので、危ない、」との批判をしたので、国債を担保にとる、韓国の外貨準備が一定以上あるときしか、協定を発動しない、などと、かなりの条件はつけたようです。韓国の国債が、韓国の外貨調達が困難になった状態で、どれほどの価値があるかは別として、私の怒りは、これを韓国財務省側の言い分どおりに、対外公表していない、ということです。
 いったい、今の民主党与党には、この分野に多少なりともチェック能力があるのでしょうか?
 「日本の国会に説明できなくて、韓国政府と握る、それほどの日本にとっての国益がどこにあるのですか?」

 これについては、さらなる文書による説明をしていただくことにしました。

 今回の韓国国債購入ですが、まだいくらいつ買う、とは決まっていないが、外国為替特別会計の運用の範囲で購入するとのことです。
 この程度の額では、ウオンを高くする介入としての効果はなく、実際購入が発表されても、韓国ウオンはほとんど動きませんでした。
 韓国は、一人あたりGDPなんと、20,000ドルまで上がってます。90年代末の第一次破綻時は考えられなかったことに、すでにIMFの自由交換可能通貨の仲間入りを、ウオンがしています。だから、外国為替特別会計の運用の対象に、韓国国債はなりうる、ということです。中国国債は、そもそもごくわずかの枠しか購入できませんが、韓国国債は市場で売り買いは、できます。

 しかし、財務官ご自身が認めるように、「韓国は、常に、ウオン売りドル買いの介入をしており、円買いもやって
いる」、通貨を市場に任せずに、恒常的に操作している国です。

 それでいいのか?

 私は、ワシントンで受けた7年までとの違い、日本の地盤沈下、韓国の従軍慰安婦の像が米国各地で立てられ始め、事実無根や曲解により、日本人の子どもたちがいじめられ始めていること、日本海を東海などという、荒唐無稽を、政府ぐるみでごり押ししていること、竹島については、米国も日韓が対等に争っているように見始めてしまっていること、、。縷々説きました。

「中尾さん、あなたのカウンターパートが、あなたにニコニコしたって、彼らはあなたやあなたの子どもたちのために、何もしないどころか、日本の仕事を奪っていくだけ、日本の名誉を損ねるだけですよ。日本の製造業のライバル国は、韓国、中国、ドイツにほぼ限られている。製造業はすでにサムソン、LG、ヒュンダイに、ある意味抜かれたり、脅かされているので、通貨くらいしか、外交の武器はありまりせんよ。外務省と相談して、外交問題での譲歩を引き出すとか、章経済産業省とも相談して、日中韓EPAで有利な条件を引き出すとか、交渉のてこにつかったらどうですか?」

 国債を持ち合うことのメリットとして、ただひとつの説明は、「お互いの情報交換が進むこと」といいますが、財務省の国際局は、私が指摘するまで、韓国の貯蓄銀行の経営不安、クローズ状況を知りませんでした。EU諸国同士なら、すぐ報告しあうでしょうに。信頼関係など、まだまだ程遠いようで。

 今日のテーマについては、ぜひツイッター討論をしたいので、12時すぎまで、いくらでもご意見、質問ください!

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