「オリックス0-5日本ハム」(20日、ほっと)

 グラブをポンと叩いて小さく笑った。131球の熱投。日本ハム・斎藤佑がプロ初完封でリーグトップの3勝目。快投でチームを首位に押し上げた。

 持ち味の打たせて取るピッチングを披露した。三者凡退は一回、六回、八回の3イニングだけ。8安打2四球と走者は出したが、低めを丁寧につき、得点を許さなかった。最大のピンチとなった七回1死一、三塁では、坂口をこの日最速タイの139キロで見逃し三振。続く大引も切れのある直球で右飛に仕留めた。

 初めてスコアボードにゼロを9個並べ「不思議な感じがします。素直にうれしいです」。楽天・田中と投げ合った13日の登板では、制球に苦しみ今季初黒星を喫した。それだけに「悔しかった。カードの頭を投げる投手としてちょっとした意地があった」と言う。

 前回登板後は通常より短い距離でのブルペン投球や遠投を取り入れ、投球フォームのバランスを整えた。その成果でコントロールが思うように定まった。この日が47歳の誕生日だった吉井投手コーチは「前回の反省を生かして投げられていた。フォームが安定していた。ありがたい日になった」と目を細めた。

 昨年は4月に2勝した後、左脇腹を痛めて戦線離脱。3勝目を挙げたのは7月だった。「去年のことがあったので3勝目を早く取りたいと思っていた。4月にできたので、この流れでいきたいと思います」と手応えを感じている。

 斎藤佑に対して常に厳しい栗山監督は5点差の七回、先頭のバルディリスに不用意な四球を与えたことに「頭に来る」と不満の様子。だが、これも期待の裏返しだ。背番号「18」の投球レベルは着実に上昇している。
佑、プロ初完封!リーグトップの3勝目も栗山監督は不満残る「頭に来る」

必要以上に持ち上げられたり落とされたり叩かれたり比べられたりと忙しい祐ちゃん
マイペースでもいいじゃない。頑張れ祐ちゃん!