殺人

      このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
    20120610-00000441-yom-000-9-thumb



     大阪の繁華街で10日(2012年6月)、白昼に起きた通り魔殺人で逮捕されたのは住所不定、無職の礒飛京三容疑者(36)だった。礒飛に執拗に刺され亡くなったのは、たまたま仕事で大阪に来ていた東京・東久留米市のイベントプロデューサー・南野信吾被害者(42)とまだ身元の分からない60歳代の女性の2人だ。

    大阪一の繁華街である東心斎橋の路上とあって、多数の目撃者がおり、スマートフォンで撮られた生々しい犯行写真がインターネットの「You Tube」にも多数掲載されている。

    警察官駆けつけてからも執拗に刺し続ける犯人

    最初に襲われたのは男性だった。一部始終を目撃した人は次のように証言する。「最初、『助けて下さい』と声がして、殴られていると思い止めようと思って近づいたところ、すごい血で、『止めてください』という男性の手を男が払いのけ何回も刺していました。見ていた間だけで30回、40回、何回も刺していましてから。ずっと刺していていました」

    また、現場近くの男性店主は「見た時は馬乗りになって、留めを刺すみたいな感じで刺していた」という。

    このあと礒飛は次を物色するようみにうろつき、40メートルほど離れたところで60歳代の女性を襲う。この女性は状況を知らずに自転車でやってきたが、「逃げろ」という声に方向転換しようとしたところを捕まり刺されたという。礒飛が異常なのは、女性を刺した後、再び男性被害者のところへ戻り、馬乗りになって刺し続け、警察官が駆け付けた時も刺していたという。

    警察官に抵抗することなく現行犯逮捕された礒飛は、調べに対し「私がやりました。自殺をしようと思って、事件を起こす直前に近くで包丁を購入したが、死にきれなかったので人を刺してしまえば死刑になると思ってやったことです」と供述しているという。

    被害男性には妻と3人の娘…長女この春に小学入学

    亡くなった男性被害者は妻と3人の女児の父親で、長女はことし小学1年になったばかりという。小倉は「周りが止めようと思っても、怖くて近づけないですよ。今度は自分がという思いがありますからね」と話す。とはいえ、ただ黙って見ているのも如何なものか。犯行を阻止するような棒とか、いざとなると機転がきかないものなのか。犯行の最中に逃げるでもなく、助けるでもなく写真撮影という神経がわからない。

    女優の眞鍋かをり「いまスマートフォンをみんな持っているので、YouTubeにあがってしまい、誰でも見れてしまう。事件解明にはいいのかもしれないが、映像に触発されて、自己顕示のために同じようなことを起こしてしまうことはないか心配です」

    【関連記事】
    【通り魔】大阪・ミナミ:心斎橋路上で刺された男女二人とも死亡
    「助けて」響く悲鳴=「取りつかれたよう、何度も」―休日の繁華街騒然・大阪
    「もう死ぬしかない」通り魔事件、“自暴自棄”防ぐ手立てなく

    秋葉原殺傷事件から4年、現場に花束や千羽鶴 +【まとめ】”加藤智大”控訴審初公判に出廷せず
    加藤智大氏への手紙


     http://news.livedoor.com/article/detail/6646942/

      このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック


    関連記事
    「助けて」響く悲鳴=「取りつかれたよう、何度も」―休日の繁華街騒然・大阪


      このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
    20120610-00000441-yom-000-9-thumb


     「助けてくれ」。大阪・ミナミで10日、通行人の男女2人が殺害された事件で、逮捕された礒飛京三容疑者(36)は無言で何回も男性を刺し、通り掛かった女性も襲った。飲食店が多い通りに響く被害者の悲鳴。「取りつかれたようだった」「怖い」。目撃者は顔をこわばらせた。近くには買い物客らでにぎわう百貨店や商店があり、休日の繁華街は騒然となった。


     事件があったのは、南北に延びる心斎橋筋商店街の路地を東に百数十メートル入った場所。焼き肉店の男性店員(52)は、若い女性が「キャー」と悲鳴を上げて逃げる姿を見て気付いた。「助けてくれ」と叫ぶ男性に、男が馬乗りになって包丁で刺していた。店員も東方向に走って逃げ、自転車に乗った女性に「早よ逃げや」と言って追い越す際、振り向くと、追ってきた男がその女性に包丁を振りかざす瞬間だった。


     「助けて」と女性の叫びが響く。なおも男は店員を追ったが、引き返し、倒れていた男性に再び包丁を突き立てたという。店員は「男は無表情、無言で何を考えているか分からない感じ。取り押さえられた時も無抵抗だった」と話した。


     男性会社員(32)は近くで友人と待ち合わせ、事件を目撃。「男が取りつかれたように刺し続けていた」という。「うつろな表情で無言のまま男性の肩や胸、脇腹などを何回も刺し、血まみれでふらふらと歩いて今度は女性の背中や脇腹を2、3回刺した」と振り返った。


     ホテルの男性従業員(45)は「あー、あー」という男性のうめき声を聞いた。パトカーや救急車が次々と到着し、「殺人事件が起きるなんて」と驚いた様子だった。金券ショップの20代女性は、あおむけに倒れ、苦しそうに動く男性を見て「本当に怖い」と声を震わせた。

    関連記事
    【通り魔】大阪・ミナミ:心斎橋路上で刺された男女二人とも死亡


    202539p



      http://news.livedoor.com/article/detail/6644520/

      このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

     地下鉄サリン事件で、殺人容疑などで特別手配されていたオウム真理教の菊地直子容疑者(40)を自宅にかくまっていたとして、警視庁は4日未明、神奈川県相模原市緑区城山、自称会社員・高橋寛人容疑者(41)を犯人隠匿の疑いで逮捕した。


     発表によると、高橋容疑者は2010年12月下旬から12年6月3日までの間、菊地容疑者を自宅にかくまった疑い。調べに対し、「自宅に住まわせ、かくまってきたことに間違いない」と容疑を認めているという。

    関連記事
    菊地容疑者の顔写真公開 情報収集のため、警視庁

    高橋克也容疑者と6年前まで一緒に逃走か 菊地容疑者逮捕

    オウム菊地容疑者逮捕…地下鉄サリン逃亡17年

    菊地容疑者の逃亡生活 所沢で高橋容疑者らと潜伏、市川では林死刑囚と…


    家賃3万円、質素な生活 介護サービス月収13万円 菊地容疑者逮捕



     http://news.livedoor.com/article/detail/6622611/

      このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
    5az_bor


     菊地直子容疑者は17年前から逃走生活に入った。「尊師が逃げろと言っている」。こう言って姿を消していた。


     だが身柄確保のチャンスは逃走後、早くに訪れた。平成8年11月に埼玉・西所沢の教団秘密アジトに、特別手配中の高橋克也容疑者(54)らと一緒に潜伏していたことが確認されたのだ。


     だが、埼玉県警の捜査が入る直前、菊地容疑者は、慌ててアジトのマンションを飛び出し逃走。室内には、炊けた状態のごはんが残され、菊地容疑者の下着や衣類もそのままになっていた。アジトからは、菊地容疑者のノートも見つかった。教団の教義や麻原彰晃死刑囚(57)の説法が書かれていたほか、複数の信者の名を挙げ、「会いたい」など感情的な記述もあった。


     さらに、「もう出たい」と出頭をほのめかす記述。その一方で、「出頭すれば、ほかの逃走信者に迷惑をかける。尊師が逃げろと言っているのだから逃げる」。長期間の逃亡生活で追い詰められ、悩み苦しんでいた様子もうかがえる。


     菊地容疑者は、9年に逮捕された教団「科学技術省」幹部、林泰男死刑囚(54)と、千葉県市川市内のアパートに一時潜伏していたことも確認。林死刑囚を慕う心境をつづった記述も残していた。


     長く逃走を続けた菊地容疑者は、爆弾の製造にも関与したとされ「化学薬品の専門家」だった。父親は教育者で厳格な家庭に育ち、友人らによると「まじめで素直な優等生タイプ」。高校時代は陸上部に所属、校内マラソン大会で優勝するという活発な面もあった。関西でも有数の進学校を卒業したが、教団に入信し、2年5月に出家した。


     入信のきっかけは、陸上で痛めた足の治療のために始めたヨガ。家族の強い反対にあったが、家出同然に出家したという。


     教団では「厚生省」に所属。サリンを作るための試薬や実験機器の購入を担当したほか、7年5月の東京都庁郵便物爆弾事件や新宿駅青酸ガス事件でも原料調達に奔走した。


     俊足を買われ教団の「陸上部」などに所属。大阪国際女子マラソンには「オウム真理教」のゼッケンをつけて出場、「走る爆弾娘」と呼ばれた。ホーリーネームはカモシカのように走る女を意味する「エーネヤッカ・ダーヴァナ・パンニャッター」だった。

    関連記事
    菊地容疑者の顔写真公開 情報収集のため、警視庁

    高橋克也容疑者と6年前まで一緒に逃走か 菊地容疑者逮捕

    オウム菊地容疑者逮捕…地下鉄サリン逃亡17年

    オウム菊地容疑者をかくまった容疑で男を逮捕

    家賃3万円、質素な生活 介護サービス月収13万円 菊地容疑者逮捕


     http://news.livedoor.com/article/detail/6622513/

      このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
    20120603-567-OYT1T00597-20120603-162642-1-L
    警備と報道陣で騒然とする警視庁前(3日午後10時13分)=鈴木竜三撮影


     1995年3月に起きたオウム真理教による地下鉄サリン事件で、警視庁は3日夜、特別手配中の菊地直子容疑者(40)を神奈川県相模原市内で発見、殺人と殺人未遂容疑で逮捕した。


     同市内で男(41)と同居していたといい、同庁は男から犯人隠匿容疑で事情を聞き、95年5月の手配以降、約17年に及んだ菊地容疑者の逃亡生活の解明を目指す。


     オウム真理教の特別手配犯を巡っては、昨年12月31日、平田信被告(47)(逮捕監禁罪などで起訴)が同庁に出頭しており、逃亡中の教団信者は高橋克也容疑者(54)1人となった。


     同庁幹部によると、3日朝、同居している男の関係者が警視庁本部を訪れ、男が相模原市内で菊地容疑者に似た女と住んでいると届け出た。捜査員が張り込んでいたところ、同日午後8時頃、菊地容疑者が帰宅。捜査員が「菊地か」と尋ねると、「はい」と答えた。青色トレーナーにジーンズ姿。右目の下に特徴だったホクロがあったが、手配当時よりやせていたという

    関連記事
    菊地容疑者の顔写真公開 情報収集のため、警視庁

    高橋克也容疑者と6年前まで一緒に逃走か 菊地容疑者逮捕

    菊地容疑者の逃亡生活 所沢で高橋容疑者らと潜伏、市川では林死刑囚と…


    オウム菊地容疑者をかくまった容疑で男を逮捕

    家賃3万円、質素な生活 介護サービス月収13万円 菊地容疑者逮捕


    20120604-220604003-73


    http://news.livedoor.com/article/detail/6621980/

      このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
    20120602-00000545-san-000-0-view

    【衝撃事件の核心】


     「どんな関係なのか、さっぱり分からん」。捜査関係者も首をひねる不可解な“家庭”で悲惨な事件は起きた。大阪府枚方市で4月、渋谷龍瑠(りゅりゅ)ちゃん(1)が救急搬送され、約1週間後に死亡した。龍瑠ちゃんを床に投げつけるなどして殺害したとして、大阪府警に殺人容疑で逮捕された無職、有馬潤(まさる)容疑者(22)は、龍瑠ちゃんや龍瑠ちゃんの母親、自身の内妻、内妻の連れ子と同居。さらに、自身の弟の子供である龍瑠ちゃんを認知していたという複雑な関係にあった。多数の男女が絡む理解不能な人間関係の中で、幼い男の子はなぜ命を落としたのか-。


    ■不自然な傷


     事件の始まりは1本の119番通報だった。


     「男の子がけがをした」


     4月17日午後9時ごろ、枚方市甲斐田町の有馬容疑者宅から、有馬容疑者の30代の内妻が通報。駆けつけた救急隊員に、内妻らは「階段から落ちた」と説明した。


     病院に搬送された龍瑠ちゃんの頭には、強くぶつけたような傷があったほか、腹部には圧迫されたような痕もあった。しかし、手足などほかの部位に目立った外傷はなく、診察した医師にはとても階段から落ちたようにはみえなかったという。


     龍瑠ちゃんは意識不明の状態が続いていたが、約1週間後の同月25日に死亡。司法解剖の結果、死因は急性硬膜下血腫による脳ヘルニアで、頭の骨が折れていたほか、内臓も損傷していた。


     内妻は生活保護を受給しており、搬送の翌日、担当の市のケースワーカーに龍瑠ちゃんがけがしたことを連絡。不審に思ったケースワーカーが翌日午前10時ごろ、枚方署に相談し、事件は発覚した。


     府警の動きは早かった。すぐに有馬容疑者の周辺を捜査。4月10日に枚方市内の公園で、龍瑠ちゃんの母親の頭を蹴るなどし、外傷性くも膜下出血で全治1カ月の重傷を負わせていたことを割り出し、相談があったその日に傷害容疑で有馬容疑者を逮捕した。


     有馬容疑者は「納得いかん」「蹴ってなんかいない」と容疑を否認しているという。


    ■複雑な同居


     そもそも、有馬容疑者と龍瑠ちゃんの母親らの関係はどういうものなのか。


     捜査関係者らによると、有馬容疑者が住んでいたアパートには、もともと、龍瑠ちゃんの母親と有馬容疑者の内妻、内妻の連れ子の3人が約2年前に住み始めた。そこに間もなくして有馬容疑者が転がり込み、4人で暮らすようになったという。


     昨年3月、龍瑠ちゃんが生まれ、同居は5人になった。龍瑠ちゃんの父親は有馬容疑者の弟だったが、有馬容疑者が認知した。弟は同居しなかったものの、有馬容疑者宅に出入りしていた。


     「昼間もほとんど雨戸を閉めていて、どんな生活をしているのか分からなかった」「色んな人が出入りし、家族関係がよく分からなかった」


     近所の住人らは、有馬容疑者宅に対する疑問を次々と口にする。有馬容疑者は自転車に乗りながら大声で怒鳴るように歌ったり、夜遅くまで騒いだりすることがあるなど、奇怪な行動もたびたび目撃されていた。


     親族や知人らの話では、有馬容疑者は工業高校を中退。その後、アルバイトをしたが長続きせず、飲食店などを転々としたという。


     近所の女性は「小さいころは、どちらかというとおとなしく、引っ込み思案だった」と話すが、次第に暴力的な行動が目立つようになってきたと証言する。


     実際、昨年夏に親族に暴行を加え、けがをさせる傷害事件を起こし、執行猶予付きの有罪判決を受けた。被害者の男性は当時の恐怖を忘れられず、「今でも殴られたときのことが夢に出てくる」と声を震わせる。


    ■そして殺人事件に…


     5人の同居生活が変化したのは昨年9月。龍瑠ちゃんを連れて母親が家を出て別に暮らし始めたのだ。


     だが、今年3月下旬、なぜか有馬容疑者が龍瑠ちゃんだけを連れ戻した。この後、間もなくして有馬容疑者は母親に対する傷害事件を起こす。龍瑠ちゃんが負傷し救急搬送されたのは、そのわずか1週間後だった。


     府警は5月19日、龍瑠ちゃんに対する殺人容疑で有馬容疑者を再逮捕した。


     逮捕容疑は4月17日午後7時~7時半ごろ、自宅で龍瑠ちゃんを床に多数回投げつけたり、壁に頭を打ちつけたりしたうえ、腹を殴ったり、踏みつけたりし、龍瑠ちゃんを殺害したとされる。


     母親に続き、幼い子供に対する残虐な行為。だが、有馬容疑者は「私は龍瑠に暴行を加えたり、殺したりしていない」と全面的に容疑を否認。龍瑠ちゃんは転落事故で死亡したと主張した。


     有馬容疑者の説明はこうだ。


     4月17日夕、有馬容疑者は龍瑠ちゃんを連れ、内妻と内妻の連れ子と4人で近くのスーパーに買い物に行った。エアコンを見るため、1人で別の階に行き、入り口付近でほかの3人と再合流したところ、「龍瑠ちゃんが階段から落ちた」と聞かされた。


     だが、龍瑠ちゃんは元気そうで、けがもなかったので安心していたが、帰宅後、血を吐いてぐったりしたので急いで救急車を呼んだ、という。


     内妻も救急搬送時に同様の説明をしていたが、府警は、けがの状況から暴行を加えられた疑いが強いと判断。関係者の事情聴取を重ねた結果、「有馬容疑者が龍瑠ちゃんに暴行を加えていた」との証言を得た。


     さらに、頭を壁に打ちつけるなどの激しい暴行から、殺意はあったとして、殺人容疑での逮捕に踏み切った。


     内妻や龍瑠ちゃんの母親ら関係者は有馬容疑者を恐れてか、府警の調べに一様に口が堅いままだった。有馬容疑者の逮捕後、同居生活は終わり、今はそれぞれ別の場所に住んでいる。


     幼いころに両親が離婚したという有馬容疑者。育ててくれた母親が、内縁の夫と同居を始めると、実家を出て友人のところを転々とした後、内妻らのアパートに転がり込んだという。


     せっかく手に入れたようにも見える“家庭”をなぜ壊したのか。捜査関係者は、「明確な動機が見えてこない」とため息をついた。で4月、渋谷龍瑠(りゅりゅ)ちゃん(1)が救急搬送され、約1週間後に死亡した。龍瑠ちゃんを床に投げつけるなどして殺害したとして、大阪府警に殺人容疑で逮捕された無職、有馬潤(まさる)容疑者(22)は、龍瑠ちゃんや龍瑠ちゃんの母親、自身の内妻、内妻の連れ子と同居。さらに、自身の弟の子供である龍瑠ちゃんを認知していたという複雑な関係にあった。多数の男女が絡む理解不能な人間関係の中で、幼い男の子はなぜ命を落としたのか-。


    ■不自然な傷


     事件の始まりは1本の119番通報だった。


     「男の子がけがをした」


     4月17日午後9時ごろ、枚方市甲斐田町の有馬容疑者宅から、有馬容疑者の30代の内妻が通報。駆けつけた救急隊員に、内妻らは「階段から落ちた」と説明した。


     病院に搬送された龍瑠ちゃんの頭には、強くぶつけたような傷があったほか、腹部には圧迫されたような痕もあった。しかし、手足などほかの部位に目立った外傷はなく、診察した医師にはとても階段から落ちたようにはみえなかったという。


     龍瑠ちゃんは意識不明の状態が続いていたが、約1週間後の同月25日に死亡。司法解剖の結果、死因は急性硬膜下血腫による脳ヘルニアで、頭の骨が折れていたほか、内臓も損傷していた。


     内妻は生活保護を受給しており、搬送の翌日、担当の市のケースワーカーに龍瑠ちゃんがけがしたことを連絡。不審に思ったケースワーカーが翌日午前10時ごろ、枚方署に相談し、事件は発覚した。


     府警の動きは早かった。すぐに有馬容疑者の周辺を捜査。4月10日に枚方市内の公園で、龍瑠ちゃんの母親の頭を蹴るなどし、外傷性くも膜下出血で全治1カ月の重傷を負わせていたことを割り出し、相談があったその日に傷害容疑で有馬容疑者を逮捕した。


     有馬容疑者は「納得いかん」「蹴ってなんかいない」と容疑を否認しているという。


    ■複雑な同居


     そもそも、有馬容疑者と龍瑠ちゃんの母親らの関係はどういうものなのか。


     捜査関係者らによると、有馬容疑者が住んでいたアパートには、もともと、龍瑠ちゃんの母親と有馬容疑者の内妻、内妻の連れ子の3人が約2年前に住み始めた。そこに間もなくして有馬容疑者が転がり込み、4人で暮らすようになったという。


     昨年3月、龍瑠ちゃんが生まれ、同居は5人になった。龍瑠ちゃんの父親は有馬容疑者の弟だったが、有馬容疑者が認知した。弟は同居しなかったものの、有馬容疑者宅に出入りしていた。


     「昼間もほとんど雨戸を閉めていて、どんな生活をしているのか分からなかった」「色んな人が出入りし、家族関係がよく分からなかった」


     近所の住人らは、有馬容疑者宅に対する疑問を次々と口にする。有馬容疑者は自転車に乗りながら大声で怒鳴るように歌ったり、夜遅くまで騒いだりすることがあるなど、奇怪な行動もたびたび目撃されていた。


     親族や知人らの話では、有馬容疑者は工業高校を中退。その後、アルバイトをしたが長続きせず、飲食店などを転々としたという。


     近所の女性は「小さいころは、どちらかというとおとなしく、引っ込み思案だった」と話すが、次第に暴力的な行動が目立つようになってきたと証言する。


     実際、昨年夏に親族に暴行を加え、けがをさせる傷害事件を起こし、執行猶予付きの有罪判決を受けた。被害者の男性は当時の恐怖を忘れられず、「今でも殴られたときのことが夢に出てくる」と声を震わせる。


    ■そして殺人事件に…


     5人の同居生活が変化したのは昨年9月。龍瑠ちゃんを連れて母親が家を出て別に暮らし始めたのだ。


     だが、今年3月下旬、なぜか有馬容疑者が龍瑠ちゃんだけを連れ戻した。この後、間もなくして有馬容疑者は母親に対する傷害事件を起こす。龍瑠ちゃんが負傷し救急搬送されたのは、そのわずか1週間後だった。


     府警は5月19日、龍瑠ちゃんに対する殺人容疑で有馬容疑者を再逮捕した。


     逮捕容疑は4月17日午後7時~7時半ごろ、自宅で龍瑠ちゃんを床に多数回投げつけたり、壁に頭を打ちつけたりしたうえ、腹を殴ったり、踏みつけたりし、龍瑠ちゃんを殺害したとされる。


     母親に続き、幼い子供に対する残虐な行為。だが、有馬容疑者は「私は龍瑠に暴行を加えたり、殺したりしていない」と全面的に容疑を否認。龍瑠ちゃんは転落事故で死亡したと主張した。


     有馬容疑者の説明はこうだ。


     4月17日夕、有馬容疑者は龍瑠ちゃんを連れ、内妻と内妻の連れ子と4人で近くのスーパーに買い物に行った。エアコンを見るため、1人で別の階に行き、入り口付近でほかの3人と再合流したところ、「龍瑠ちゃんが階段から落ちた」と聞かされた。


     だが、龍瑠ちゃんは元気そうで、けがもなかったので安心していたが、帰宅後、血を吐いてぐったりしたので急いで救急車を呼んだ、という。


     内妻も救急搬送時に同様の説明をしていたが、府警は、けがの状況から暴行を加えられた疑いが強いと判断。関係者の事情聴取を重ねた結果、「有馬容疑者が龍瑠ちゃんに暴行を加えていた」との証言を得た。


     さらに、頭を壁に打ちつけるなどの激しい暴行から、殺意はあったとして、殺人容疑での逮捕に踏み切った。


     内妻や龍瑠ちゃんの母親ら関係者は有馬容疑者を恐れてか、府警の調べに一様に口が堅いままだった。有馬容疑者の逮捕後、同居生活は終わり、今はそれぞれ別の場所に住んでいる。


     幼いころに両親が離婚したという有馬容疑者。育ててくれた母親が、内縁の夫と同居を始めると、実家を出て友人のところを転々とした後、内妻らのアパートに転がり込んだという。


     せっかく手に入れたようにも見える“家庭”をなぜ壊したのか。捜査関係者は、「明確な動機が見えてこない」とため息をついた。

      http://news.livedoor.com/article/detail/6620178/

    このページのトップヘ